200年の歴史を持つ祭りの主役となった
日本の鳥居
夏といえばお祭りですね。
とはいってもお祭り好きのスペイン人のことですから、
一年中どこかで何かしらのお祭りが催されているのですが・・。
ここバルセロナでは先日、
夏の風物詩「グラシア祭り」が開催されました。
これはグラシアという地区で毎年行われているもので、
コンサートやワークショップ、人間の塔など
様々なイベントが昼から夜遅くまで行われ、一週間ほど続きます。
このお祭りの最大の特徴は、
各通り対抗の装飾コンクールです。
その通りに住む住民や
お店の人々がアイデアを出し合い、
手作りのデコレーションで自分たちの通りをユニークに飾り付けます。
グラシア祭りが始まったのはなんと200年近くも前の1817年。
通りの飾り付けは1890年頃から行われているそうです。
中には1年も前から装飾の制作準備に取りかかるという
熱心な人もいるという、グラシア地区最大のビッグイベント。
長い歴史と伝統を持つこのお祭りにて、
なんとこの夏、「日本」が主役となりました。
「べルディ通り」に施されたこちらの装飾、
テーマは「JAPÓ」(日本)。
この通りに店を構える日本雑貨屋「Japonisme」のオーナー、
シュンペイさんが中心になって作り上げたこの装飾が、
見事今年の大賞に輝いたのです。
桜の色味も本物さながらに再現されています。
このデコレーションをひと目見ようと
たくさんの人が押し寄せた結果、
警備員を配置して人数制限が設けられるほど。
その混雑ぶりは、まるで日本の初詣のようでした。
こちらは京都の伏見稲荷大社の千本鳥居。
あまりに見事な出来栄えに、本当に京都に来たような気分になりました。
年々スペインから日本を訪れる人は増えていますが、
まだまだスペイン人にとって日本は気軽に行ける国ではありません。
グラシア祭りの主役となった桜並木通りは、
そんな人々に少しでも日本を訪れたような感覚を
味わわせてくれたのではないでしょうか。
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