パリのユニクロ
2010年にパリのオペラ地区にオープンしたユニクロ。
当時、短期語学留学生としてパリにいた私には衝撃的だった。
何故なら、日本ではヒートテックといえばユニクロというように
安くて質が良いというイメージで
おしゃれというよりはお買い得という印象が強かったからだ。
しかも、場所はあのオペラ座ガルニエのすぐ近く。
確かにユニクロは安くて良いが、ファッション最先端というパリ。
しかも中心地であるオペラ地区にマッチするのだろうかと思った。
しかし、当時のユニクロは安くて質が良いという事だけでなく
「おしゃれ」という事を印象付けるような
宣伝をしたちまちパリで話題になった。
開店初日には、日本人だけでなく
多くのフランス人が押し寄せ入場制限さえされていた。
それから4年後の今、オペラの店舗はフランス人だけでなく
パリに来る旅行者達で今だに賑わいをみせている。
場所はなんと、
パリで最先端のおしゃれなショップが並ぶ地域のマレだ。
パリにオープンさせて5年目のユニクロの二号店は
既にフランス人の間でも話題になっている。
マレ地区の店舗はオペラ地区よりも
よりおしゃれな構造になっている。
まず、建物が元々、銀製品を作る工場だった為
その跡石が垣間見れる造りになっている。
地下にはその展示スペースもあり、
買い物の途中で展示を楽しむ事も出来る。
また、ユニクロ商品の展示もおしゃれで「センスがありますよ」
というような雰囲気を醸し出している。
そこに、ユニクロの強さである安くて質が良いよいという点が加わり、
フランス人の心をぐっと掴んでいるのだ。
マレ店舗には、殆ど日本人がいない。
フランス人と旅行者ばかりなのだ。
そして、来店者の服装もそれなりの格好なのである。
旅行者もヨーロッパ圏から英語圏まで様々だ。
きっと、自分の国にユニクロがないから
パリにあるユニクロで買っているのだろう。
日本でも主力商品だと思うが
ウルトラスーパーダウンのコーナーは物凄い人集りになっている。
様々な色のダウンを着たマネキンが並び、
見ているだけでも楽しめる。
けちで有名なフランス人にとって重要な「安さ」に
日本人クオリティといわれる「質の良さ」
そこにおしゃれが加わり、ユニクロ人気は加速する一方である。