モダンな鉄瓶
ここ最近のパリでは鉄瓶が流行っている。
それも、日本茶を淹れる為ではなく
紅茶を淹れるのに良く使われている。
保温力も高くしっかりとした作りに
日本らしい厳かな雰囲気が出るので
フランス人に人気があるのだろう。
また、アンティークが人気のフランスでは
古くて良い物を大切にする習慣がある。
その為、日本の歴史と重厚さが感じられる
鉄瓶が受けているのだと思う。
勿論、この鉄瓶は本物の南部鉄器から
そうでない物まで数種類出回っている。
日本でも本物の南部鉄器は
何万もする超高級品であるようにパリでもそうだ。
パリで一番出回っているのは20ユーロから40ユーロ前後の品である。
通常陶器のティーポットは15ユーロから25ユーロくらいなので、
やはり少し高級品といった位置付けなのだろう。
また、この鉄瓶、日本だと黒色というイメージだと思う。
しかし、パリには黒は勿論の事
白、青、赤、グリーン、パープルという
ポップな色まで揃えられているのである。
伝統ある鉄瓶にポップな色がつけられた鉄瓶は何とも新しくモダンな雰囲気である。
今やその鉄瓶は食器が売っているお店や
おしゃれな雑貨屋さんにいけばかなりの確立で出会う事が出来る。
また、フランスの紅茶屋さんでも
ティーポットと一緒に鉄瓶が販売されているのである。
更にはフランスのサロンドテやカフェでも
紅茶頼むとティーポットではなく
鉄瓶に淹れてサービスをされるお店まで出ている。
日本茶ではなく鉄瓶で淹れる紅茶、
そして、黒ではなくカラーリングされた鉄瓶。
日本の物がパリスタイルに変化して
上手く生活に適合しているように思える。