パンを通じて日本文化を伝えたい!
ドバイのベーカリー「山の手アトリエ」
ドバイに彗星のように現れた、『山の手アトリエ』。
中東で日本のパンが買える唯一の店として、
オープンして2年ほどで瞬く間に大人気となりました。
今回は 『山の手アトリエ』を訪れ、
ジェネラル・マネージャーのエリーさんに取材しました!
グリーン色を基調にした、爽やかな雰囲気の店内。
住宅街にあるので、近隣住民やUAEローカルのお客様が多いです。
ドアを開けると“ふわ~~っ”と甘い香りが漂います。
カフェスペースがあり、すでに3、4つのテーブルはアラブ、フランス系の
マダムたちがパンを片手におしゃべりをする様子が。
「朝9時なのにこのにぎわい?!」と驚きました。
なぜって?冬以外、日中厳しい暑さになるドバイは
とても夜更かしの国だからです。
立体的に並べられたパン、パン、パン・・・・・
日本を離れて7年になる筆者は、
トトロやあんぱんを見て、胸がいっぱいに。
アラブ料理のパンは脇役的存在なので、
このような主役級菓子パンや総菜パンを
初めて見た地元の人々は衝撃を受けました。
オープン初日は満員御礼で
その後も客足が途絶えることがなく
「日本の味が愛されている」とすぐに実感したとか。
エリーさんは人気の秘密をこう言います。
「日本は駅、コンビニからレストランまで
品質が高いパンがどこでも手に入り凄いよね。
甘かったりしょっぱかったり味のバラエティがあることが
アラブ人にも受けたんだと思う。
元々ある日本食人気も、信頼感につながった。
健康志向へとアラブ人の味の好みが
シフトしている時流に乗ったのも理由の一つ。
バラやビスタチオなど地域特有の食材とコラボしたパンも。
ただ、どんな材料でも日本のレシピにこだわって
それが実践できる日本人パン職人がいる」
筆者も実際にパンをオーダー。
フワフワで、日本と同じクオリティに感動!
おしぼりがある気遣いが、ドバイの他の飲食店になく
カフェ式だからこそ日本的なサービスを
現地の方に感じてもらえるのかなと思いました。
『山の手アトリエ』は、単なるパンの販売ではなく、
おいしいパン、サービス、雰囲気の全てを通して
日本文化そのものを紹介するのがコンセプト。
そもそも出店のきっかけは、
オーナーであるアラブ首長国連邦の首長一族
シェイク・スヘイル・アルマクトゥーム氏とその奥様が、
日本のパンのファンだったから!
王族に日本びいきがいる、って聞くとちょっと嬉しくなりませんか?
今後ドバイモールやDIFC(ドバイの金融街)での
出店が決まったとのニュースも教えて頂きました!
将来的には中東全体にフランチャイズ展開を目指しているとか。
パンを通じて日本の“おもてなし精神”が中東を
かけめぐる日がやってくるのは、決して遠くはないでしょう。
■取材協力■
山の手アトリエ・・・ドバイのAl Wasl Squareにある、
中東で唯一の日本式ベーカリー。
ヨーロッパ発祥のパンは日本で独自に進化。
日本のパンは“日本文化を体現している”ものと、
日本のサービスも体験できるベーカリーとして2年前にオープンし、地元で大人気に。
http://yamanoteatelier.com/
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ドバイ在住のフリーランス・ライター
人と人をつなげるのが好き。
名取の琴、着物を通じ世界中で異文化交流を幼少より実施。
ちょっぴり人見知りなのに、世界中に友達がいることが自慢。
グローバル企業での国内外勤務経験から、
比較文化の視点をライティングに生かす。
知っているようで知らないドバイと日本の架け橋となり、
記事を通じて沢山の人とつながりたい!
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